携帯リサイクルに物申す
  
  携帯電話、デジタルカメラなど身の回りの家電製品から、金属・貴金属、レアメタルなどを回収する都市鉱山リサイクルを
  促進するため、環境省は新たな制度の骨子をまとめた。とのニュースが先日報道された。
  市町村が中心になり、中間処理、精錬業者などとともに仕組みを作り、回収技術の確立している金、銀、銅、亜鉛、パラジ
  ウムなどを抽出する。
  対象として、消費者などから料金を徴収せずに採算がとれる45品目を列挙。その他のレアメタルについてはさらに検討し、
  法案を来年の通常国会に提出する。
  環境省の試算によると、1年間に使用済みになる小型家電(97品目)に含まれる資源として価値のある金属(計14種類)
  は重量で28・4万トン、金額で874億円。しかし、家庭から出る小型家電は、種類により21〜61%が燃えないごみとして
  出され、多くは埋め立て処分されている。(読売新聞より)
  
  環境省は経済産業省と連携し、家庭に眠る「都市鉱山」として有効活用したい考えだが、携帯やゲーム機は確かにリサイク
  ルすることによって金属不足の現状にある程度貢献は出来ると思う。
  ただ、携帯電話に関しては、機種変更をした後の古い機種でも、カメラやワンセグの機能はそのまま使うことが出来る。
  なので「まだまだ使える」という考えゆえに予備として捨てないでいると言う人も多い。
  また、それ以外にも要因がある。
  【個人でダウンロードしたものは機種変で受け継がれ無い】という著作権法上の壁があり、携帯電話の説明書にもこのこと
  が明記されている。
  これがあるがゆえに、古い携帯にダウンロードして取り込んだ着うたやゲームを新しい機種に移動することが出来ないので、
  手放せられないで捨てられない人もいる。
  待ちうけ画面や音楽のように、新しい機種に変えた際に、改めて同じものをダウンロードすれば再び手に入るならばともかく、
  ゲーム類はそうは行かないものがある。
  特に最近は技術の進歩によって、家庭用ゲームソフト並みに複雑なゲームもダウンロードすることが出来るようになった。ジャ
  ンルも、時間をかけて遊ぶことが出来るRPGやシュミレーションが増えた。
  これらのゲームは、クリアするために膨大な時間がかかるものもあり、途中経過を記録(セーブ)する必要がある。
  ゲームは機種変更をした際に改めてダウンロードすればいいが、実際に遊んだ途中経過は引き継ぐことが出来ない。
  これが問題である。
  私も、以前使っていた携帯電話に保存されているデータの中で、クリアしていないゲームがあるため、古い携帯は捨てずに予備
  としてとってある。
  最近は一部の有料ゲームは、microSDを経由して移し替えられるものもあるし、サイトによっては、ゲームの進行状況をサイト
  側のサーバーにて一時的に保存してくれる機能をもたせたものもある。しかし、こういった対策を施しているものはまだまだ少数
  派だ。
  著作権の絡みがある関係で難しいかもしれないが、、有料でもいいから、ダウンロードしたゲーム(途中経過を含む)等のコンテ
  ンツを新しい携帯に全て移せる機能が出来るならば、古い携帯が回収できる可能性は高いと思う。
  携帯電話会社は、リサイクル率を向上させるためにも、このことは検討すべきだと思う。
  
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